20日。本年度も素早く神戸の墓参を済ませて旅に出る。ただ、墓参後の寄り道に気を取られ過ぎて、墓参に重みに欠くきらいがある点は少し戒めたい。神戸から京都に戻って真新しい287系の特急まいづるに乗車し、今年は若狭へ向かう。京都から山陰線に乗るのは恐らく初めてで、梅小路の機関庫や映画村などが見えるのに興奮する。東舞鶴からは小浜線で若狭路へ。若狭湾が見え始めると、湾岸の道路には原発を指し示す行先表示が見えてきた。湾内にぽっこり浮かぶ蒼島を過ぎ、ほどなく小浜駅に到着。大河ドラマ『江』で小浜藩の京極家に嫁ぐ水川あさみと朝ドラの『ちりとてちん』のポスターに囲まれる商店街を、この日の宿である老舗料理旅館の福喜まで歩く。商店街ではオバマの痕跡に遭遇しなかったものの、宿の茶菓子はやはりオバマ饅頭であった。夕飯に鱈腹のご馳走をいただいて身動きができず、『越前竹人形』を読みながらごろごろと過ごす。