Friday, September 27, 2013

張り込み



開店の時間を待って、積年の課題であった日本橋お多幸のとうめしをいただき、中央線を四ッ谷まで戻って歩きはじめる。迎賓館を過ぎ、倍返し饅頭が完売だという赤坂を抜けて、本日の目的地の六本木へ。渡部雄吉写真展「張り込み日記:Stakeout Diary」を観る。昭和33年に発生したバラバラ殺人の捜査に密着した、なんとも徒ならない作品で、案の定、たまらず写真集を購入してしまう。

新橋まで歩こうと適当に東の方へ歩きだし、偶々出会した愛宕神社に軽い気持ちで寄ってみると、これがどうにも甚だしい高さ。なんとか新橋まで辿り着いては、喫茶室ポワにて小憩。結構歩いたのでトーストなど。その後、少し銀座を歩いて帰る。

Wednesday, September 25, 2013

ポンヌフ



13時半を過ぎても新橋駅前ビルのカフェテリア・ポンヌフは混み合っていた。店内のモニターではスタジオパーク出演中のいっそん(皆川猿時)の姿が見える。少し銀杏臭い小雨まじりの日比谷公園を抜けて漫歩東京駅まで。丸善を素見して外に出ると、雨が上がっているので、日本橋の方へさらに歩を進める。橋を渡り人形町の喫茶去快生軒で小憩。柳屋のたい焼きを購い帰る。



Saturday, September 21, 2013

鶴川



長津田から奈良山を越えて鶴川へ。この辺り、どことなく奈良盆地の山辺の道を思い出させなくない、というのはやはり言い過ぎか。そして緑山を過ぎて鶴川駅に至る田舎道もまた素晴らしかった。白洲邸の武相荘は鶴川駅の北側なんだな。



Friday, September 20, 2013

彼岸



所用で乃木坂へ向う途中、夕暮れの青山墓地を抜ける。ミッドタウンに至り、店頭に大きく掲げられた「おはぎ 本日初日」の張り紙に引かれて、とらやに近づいてみれば「完売いたしました」とのことであった。

Wednesday, September 18, 2013



神田の八ツ手屋で天丼をかきこみ、ぷらぷらと北の丸の方へ歩いて近代美術館へ。ここには古賀春江のグロリア・スワンソンがいるのか。神田に戻って竹むらで小憩。先週末にオープンした旧万世橋駅の遺構を見学して帰る。



Tuesday, September 17, 2013

内勤



本日から暫し自宅作業。さっそく颯爽と邪魔をしにくる。

Monday, September 16, 2013

不死鳥



久しぶりに武蔵境のマーケットを通りがかる。その寂びた勇姿はまだまだ健在であった。

Friday, September 13, 2013

越美北線



9月7日。賑わう朝風呂に軽く浸かって芦原温泉を立ち、未乗の越美北線を乗りに福井駅に出る。思いのほか二輌編成の越美北線であったが、一輌は越前大野で切り離すようだ。途中、一乗谷で下車していく観光っぽい方々が結構いらっしゃる。老婆心ながら、278haの一乗谷遺跡をそんな格好で大丈夫かと心配になる。列車が山間に至ると、次第に雨が降りはじめ、林間に靄が立ち上がるのを見て、やっといつもの越前にやってきたという実感を抱いた。

越美北線の路盤にはいささか不安を誘われるので、少し強雨になるとすぐにでも止まりそうで怖い。下り列車が終点の九頭竜湖駅に着くと、数人は降りて行くのかと思ったが、全員が九頭竜湖で折り返すようだ。自分もその一人とはいえ、日中に2本しかやってこない列車に備えた駅前の物産店など全く肩すかしな様子で、いささか気の毒になる。ただ、その割には熱心なテツと思われるのも15人中の2人ぐらい。鉄道にこれっぽっちも興味がなさそうな子をつれて越美北線をただ往復する親っていうのはありなのかと思ったりもするが、子供が無理についてきたような宮脇俊三のことなどを思い出した。そんなに写真を撮りまくるのなら、ガラケーのカメラで済ますのはどうなのかとか、他にも色々気にはなるのだが、こっちも全く人のことを言えた義理ではないのだろう。上り列車は越前大野でふだん使いの人々で満席となって、少し気が紛れる。沿線の家々は青黒い瓦が目立った。

福井駅に戻ってからは北陸本線で金沢へ向う。ここら辺りでは、まだまだゴジラ松井の勇姿が沿線の看板を飾っている。14時を過ぎ、列車は終着の金沢へ。まずは軽く駅前ビルの回転鮨にて、のどぐろ、白えび、ほたるいか、がすえび等をつまむ。金沢では21世紀美術館だけバスに乗ってささっと見てくるつもりが、なかなかバスが進まない。そういえば、前に金沢へ来た時は、自適に自転車で周遊していたんだということを思い出す。21美のフィオナ・タンの展示はとても素敵なものであったが、映像作品は否応無く時間を要するので、後ろ髪を引かれながら、中途退場を繰り返す。とりあえず、雨まじりのタレルの部屋も一興であった。

個人的に金沢といえばココという純喫茶ローレンスにも再訪したかったが、時間的に不安だったのでパスし、駅の不室屋カフェで小憩。おかげでゆっくり駅ビルの土産屋などを漁ることはでき、松葉屋の羊羹や圓八のあんころは確保することができた。そして、駅スーパーの惣菜コーナーにハントンライスがあったのに思わずグっときたのだが、飛行機で持って帰るのかと思うとつい二の足を踏んでしまうのだった。しかしやはり買うべきだった気がして、晴れてまた次の課題ということにする。

Thursday, September 12, 2013

芦原



あわら湯の町駅前のだだっ広い広場の先には、いきなりストリップ劇場のあわらミュージックの姿が見えた。とにかく、まずはこじんまりした温泉街を一回り。温泉旅館の一角に設けられた大正ロマン館という小さなギャラリーでは『越前竹人形』関連の資料が展示されており、しばし若尾文子のスチルなどを拝見する。映画化されたもの以外でも、S39年の香川京子のラジオドラマ版とか、S48年の小川真由美の舞台版などには興味が惹かれる。ただ現在の芦原の町には玉枝の時代を思わせるようなものは一切見当たらない。入口の地面が尋常でない壊れ方をしたアパートの表札を見てみると「ロシア人第二寮」と記されている。

温泉街の外れの宿に投宿して小憩したあと、夕食は外で越前そばをいただいた。風情というものには乏しい温泉街ゆえ、すぐに再訪する機会には恵まれなさそうな気もするので、ネオンが灯っているうちに、夜のあわらミュージックの姿を瞼に焼き付けておこうと思ったが、面倒なのでやめてしまった。

Wednesday, September 11, 2013

三國



9月6日。4年ぶりに永平寺へ参拝に出かけようと思う。早朝に家を出て、遥か北陸の小松空港には9時20分に到着。福井駅行きのバスに乗ると、幽かに丸岡城の天守が見える。9月の初頭にしては随分と涼しいものの、この日は少し特別だろう。福井駅で勝山名物の羽二重くるみを購入し、間もなく永平寺行きのバスに乗換える。道すがら稲束を抱えて歩いている作業着長靴の女子たちは、農林高校の女学生らしい。30分ほどバスに揺られ、午前中のうちに永平寺に到着。門前の池に浮かぶカエル像を前に、小さなカエルがちゃぽんと池に飛び込んだ。

粛々と伽藍を巡って恙無く参拝を済ませ、羽二重くるみをつまみながら、ガランとしたバスで永平寺口駅まで戻る。羽二重くるみは結構美味い。永平寺口駅からは、えちぜん鉄道の勝山永平寺線と三国芦原線を乗り継いで、日本海側の三國港まで進む。途中、鷲塚針原駅前の野っ原に立っているのは「売地」の看板かと思いきや「コスモス園・ご自由にお取り下さい」とのお知らせであった。14時過ぎに三國港驛へ着き、文化財の眼鏡橋を渡って食堂で少し遅めの昼食。焼魚定食のカレイがなんとも美味い。

三國の町を歩きはじめ、かつての色町に差し掛かかる。ふいに床屋から出てきた人に追いかけられて一瞬身構えるが、親切にも三国の観光マップを渡しに出てきてくださった方である。ポツポツと店が続く古い商店街を2駅ほど歩き、三国神社駅からは隣町の芦原温泉へ向う。