Friday, February 22, 2013

猫の日



世間では猫の日というものらしく、暫しウチのネコ様のご要望にもお応えしてみる。

Monday, February 18, 2013

城端



高岡駅から今度は南に向かって城端線。途中、福光駅で下車して充実のスナック街をぐるりとし、再びハットリくん列車と相見えて終点の城端駅へ向かう。晴れ間を覗かせながらも断続的に降る雪の中、古い町並みをひと回り。再び城端線を高岡に戻り、喫茶「くらうん」にて小憩。こちらは階上の洋食部などへの年代ものの各種サインがいちいち名品揃いで素晴らしい。最後にブラックラーメンで締めて高岡駅に戻ると、駅前では遠隔操作事件の容疑者が逮捕されたという読売の号外が配られていた。



帰路は特急はくたかと上越新幹線を乗継ぎ。暇つぶしにJR車内誌のトランヴェールをぱらぱらめくってみると、高岡育ちだという風吹ジュンさんの記事がある。45年前に離れて以来一度も足を踏み入れていない高岡に、還暦の節目に中学の同窓会に参加したそうで、当時は高岡もずいぶん賑やかだったという感想となる。ということで、やはり地元の方々にとっては、少なからず陰気な街になってしまったということになるのかもしれない。

雨まじりの雪の中を歩いているうちに、ベコベコにしてしまった文庫本は、いつものように道中繙かないまま持ち帰った。高岡の伏木の廻船問屋で生まれた堀田善衛が、幼時の思い出を描いたという『鶴のいた庭』を収録したアンソロジーだったのだが、一体いつ読めることだろうと思いつつ、また伏木に来る時にでも持って行くことがあるかもしれないと思うのだった。

Sunday, February 17, 2013

高岡邪宗門



2月10日。去る7日には、やけに早い春一番が吹いた北陸だが、この日は小雪まじりでピリっと寒い。まずは早朝の高岡駅からハットリくん仕様のキハ40に乗って、雨晴海岸を眺めつつ氷見線へ。残念ながらこの日は立山連峰までは臨めなかったものの、雨晴あたりでは少し青い空ものぞいた。ハットリくんに溢れる氷見の商店街を少しだけ流し歩き、一旦バスで高岡に引き返す。

駅まで戻らずに片原町あたりでバスを下車し、高岡の古いところを少し歩いて、喫茶店の邪宗門に伺う。卓子には例のトランプ柄を施した邪宗門オリジナルの灰皿が置かれている。毎度のことながら、どちらから?という話になり、シモキタの邪宗門にも何回か行ったことがあると告げると、高岡から集団就職で東京に行った親戚だというシモキタのご主人の話などを聞かせていただいた。カウンターに並ぶ常連さんに、高岡は陰気な街か執拗に聞かれて苦笑するが、そう陰気でもない…と微妙に期待に応えられない回答しか出来ないのがまた難しい。高岡には国宝瑞龍寺のライトアップを見に来たのかと訊かれるので、ついそういうことにしてしまった。

何故だか日本三大仏という地位を確保している高岡大仏を素見し、大仏飲食店街の寂びた風情をしばし賞翫する。駅前ビルの復習がてら、キッチンひらたのサービスランチをいただくと、これが美味い。そして、雪の降り込む駅前ビルの中庭がなんとも美しいのだった。

Saturday, February 16, 2013

高岡駅前ビル



高山駅の恐ろしい混雑ぶりにはかなりぎょっとさせられたが、ほとんどは名古屋方面の特急ひだに乗って帰る人々で、富山方面の各駅停車はガラガラである。列車はさらに飛騨古川でほとんどの乗客を下ろし、猪谷駅で富山行に連絡する。猪谷の駅前には神岡鉱業の事務所があり、ここから神岡鉄道が出ていたのだということを思い出させる。常々、行かねばとは思っている神岡鉱山は今回も見送り。列車が富山駅に近づくにつれて、車内も混み合ってくる。日が暮れて、速星駅から見えるプラントが夜空に照らし出されている。

富山駅からは北陸本線に乗り換えて高岡。年内に取り壊されてしまうという高岡駅前ビルに赴き、中庭から見上げるその荘厳な眺めにしばし嘆息する。藤子不二雄先生の通ったという文苑堂書店を訪ねた後、国宝瑞龍寺のライトアップは遠目に見つつ、回転寿しをもとめて延々と歩き、氷見直送の魚を堪能する。再び延々と歩いて戻り、この日は高岡駅前にて投宿。

Friday, February 15, 2013

高山



2月9日。先日、ひどくゴミ箱が散乱して荒んだ様子を目にして、高速道路のバス停というのは、案外路上生活の穴場なのかもしれないとも思ったのだが、朝ともなると引っ切り無しに甲府や松本に行くバスが発着し、日中閑散としていた郊外のバス停も、ポツポツ利用する人の姿が見える。連休初日の高山行の朝便は、2台を出して運行するほどの賑わいだ。

昨年末に起きたトンネル事故の影響で、遅延は必至だと覚悟して乗車した高速バスが、笹子トンネルと思われる隧道を何事も無かったように過ぎる。不思議に思って調べてみると、昨日をもって無事に復旧していたらしい。途中、諏訪湖の氷上でワカサギ釣りをする人々を見下ろしながら、おやきをつまみ、バスは松本で高速を降りる。安房峠まではダムに次ぐダムを過ぎ、トンネルに次ぐトンネルを抜ける。平湯温泉で再びの少憩を挟み、高山へは定刻通り到着した。

高山での昼食は飛騨牛のハンバーガー。店内に貼られたフライヤーによると、高山では33年ぶりだという三上寛のライブが翌日に行われるという。ひどい賑わいの古い町並みから逃れるように、ひっそりとした高山城跡の方に向かい、千里眼研究の福来博士記念館を訪ねて、慎ましい超心理学研究の展示を静かに拝す。軽く散策した後は、喫茶ドンにて珈琲。その素晴らしい佇まいは、入口に掲げている1963年の暮しの手帖のキリヌキに見られる風情を、ほぼそのまま保っているように思えた。(暮しの手帖のBNを調べてみると、第72号・1963年WINTER号に「山のむこうの町 飛騨高山」という記事があった。)