高山駅の恐ろしい混雑ぶりにはかなりぎょっとさせられたが、ほとんどは名古屋方面の特急ひだに乗って帰る人々で、富山方面の各駅停車はガラガラである。列車はさらに飛騨古川でほとんどの乗客を下ろし、猪谷駅で富山行に連絡する。猪谷の駅前には神岡鉱業の事務所があり、ここから神岡鉄道が出ていたのだということを思い出させる。常々、行かねばとは思っている神岡鉱山は今回も見送り。列車が富山駅に近づくにつれて、車内も混み合ってくる。日が暮れて、速星駅から見えるプラントが夜空に照らし出されている。
富山駅からは北陸本線に乗り換えて高岡。年内に取り壊されてしまうという高岡駅前ビルに赴き、中庭から見上げるその荘厳な眺めにしばし嘆息する。藤子不二雄先生の通ったという文苑堂書店を訪ねた後、国宝瑞龍寺のライトアップは遠目に見つつ、回転寿しをもとめて延々と歩き、氷見直送の魚を堪能する。再び延々と歩いて戻り、この日は高岡駅前にて投宿。