Saturday, April 21, 2012
Monday, April 16, 2012
中通り
4月8日。郡山の宿の朝食を軽く済ませて、堂前町のたけやでおにぎりを買い込む。日曜の朝から賑やかなたけやを余所に、路地を一歩入るとなかなか妖しい堂前町の風情が素晴らしい。例の古代湖の土地故なのか、郡山の建物は震源に近い磐城よりも不同沈下でやられた建物が痛々しい。こども英語塾前に内向きで設置されたリアルタイム線量計は0.550μSvと表示している。
郡山から上りの東北本線に乗り込むと、昨日常磐線で辟易した老人会がロングシートの向かいに現れ、いささか萎える。白河でラーメンを食ったりするらしい彼らを避け、予定の白河をスルーして終点の黒磯まで進む。乗り継いだ東北本線のボックス席でたけやのおにぎりをつまむと、これがめっぽう美味い。宇都宮行きの列車を宝積寺駅で降りる。駅前広場ではちょっとした祭が開かれており、女装姿の三線弾きが場慣れた様子で盛り上げている。お洒落な隈研吾の宝積寺駅は、木のメンテの寂しい感じが例によって…というような印象。宝積寺駅から那須連山を眺めつつ、国鉄色のキハ40は慎重なスピードで烏山線を進む。 終点の烏山駅周辺をぐるりとして、烏山線を宇都宮まで戻り、駅前で餃子をつまんで帰路につく。ついつい郡山より北を目指してしまうけど、ただたけやに行って戻ってくるというのもいいかもしらん。
Sunday, April 15, 2012
三凾座
湯本の駅前からハワイアンセンターに行くバスを尻目に温泉街を歩き、鄙びた食堂にてカツ丼を食す。食堂のテレビでは震災以来の再開となった福島競馬の開幕を、ローカル局が知らせている。食堂の脇の小道を奥へ進むと、映画館の三凾座がある。近年復活して時々上映などをしているという情報を得て、素晴らしい佇まいを堪能したのだが、後日、解体が決まっていたことを知り愕然とした。温泉街の外れまで歩いて、線路の向こうに聳える常磐炭鉱の竪坑櫓を見上げ、引き返して佐波古の湯へ。木村牛乳のパスチャライズドのフルーツオレが美味い。
ガラガラで長大な編成の常磐線を湯本駅から二駅乗車し、磐越東線乗換のいわき駅へ。乗換待ちに暫し歩いた駅前の道路がデコボコで、まだまだ残る震災の爪痕を思い知らされる。駅の南側はなかなか巨大な飲屋街である。磐越東線に乗って阿武隈高地に差し掛かると、小雪が混じって全く三春どころではない。終点の郡山駅へは17時過ぎに到着。郡山も小雪がちらついている。空しくも駅前の成人映画館が霧消しているのを見届け、崩壊寸前の文化マートだけを辛うじて拝す。ポークソテー専門店にて晩餐をなし、百貨店のうすいで目当のヨーグルト菓子を購う。菓子パンのクリームボックスは探し出せず。郡山駅の連絡通路を延々と渡った果てに、もの寂しい工場口にて投宿した。
Saturday, April 14, 2012
浜通り
4月7日。梅祭りも終盤を迎える水戸を過ぎり、常磐線をいわき駅行に乗り継ぐ。南関東は桜日和だが、なかなか厳しい寒の戻りだ。水戸から先の常磐線は昔々寝台特急のゆうづるに乗ったとき以来で、窓の外の記憶も無い。水戸を出てほどなくして東海駅を過ぎると、東海発電所が遠くに見える。混み合っていた列車は、日立駅でほとんどの乗客を下ろし、全く桜の咲いていない桜祭りだという声を残した。妹島和世設計の駅舎の向こうには日立セメントの煙突が聳える。発車メロディは何故か『いつでも夢を』。駅前の旧家の瓦が無惨に崩れ落ちている。
県境を越えて福島に入ると、車内が学生で混みはじめた。出来ることなら避けたい通学列車だが、「泉駅からいわき駅まで秋吉久美子が通学する車両は常に満員だった」とか「京王線のつつじヶ丘から乗ってくる評判の美少女が久我美子だった」とかいう伝説には、やはりときめく。昼前、湯本駅にて下車。
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