Tuesday, May 31, 2011
鯖江
小浜線は海岸からは少し離れて走っており、三方五湖がちらっとだけ見えた。この日は福井に泊まる予定で、その前に三国に向かうか、越美北線に乗りに行くか迷ったものの、途中の鯖江でだらっとすることにする。鯖江といえば、やはりメガネ会館。ショップでは何故わざわざこんなところにやってきたのか問いつめられながらも、増永眼鏡などをしつこく物色する。なぜか泰八郎謹製はない。鯖江駅の東にポツンとあるメガネ会館を後にしてからは、駅西側の中心街をぶらつく。軍隊堅ぱんで有名なヨーロッパンでいろいろ買い込んだが、どれも美味かった。福井鉄道の西鯖江駅まで辿り着いたので、そのまま路面電車の福武線で福井に向かうことにする。正面に北陸本線からも見えるあの眼鏡看板があらわれた。あの山は文殊山というそうだ。福井市の中心街の市役所前駅で下車し、ヨーロッパ軒でソースカツ丼をいただく。片町の歓楽街を少し素見して、片町の安宿に投宿。
Monday, May 30, 2011
小浜
21日。宿を出てぶらぶら歩きながら小浜港に向かう。立ち寄った福井の町では、どこも良い長屋が残っているのが羨ましい。小浜港からは蘇洞門めぐりの遊覧船に乗船。海から大飯原発を眺められるのが魅力だった蘇洞門めぐりだったが、思いがけず上陸できた蘇洞門自体も堪能した。ちなみにWikipediaによると「備考:高岡早紀の写真集のロケ地である」とのこと。下船してからは町の西側に広がる遊郭街跡の三丁町へ。途中、尾崎放哉が寺男をしていた常高寺に伺う。放哉がやってきた時には荒れ果てていたという常高寺は、今や浅井家三姉妹水川あさみの寺として賑やかにやっている。西組の三丁町をぐるりとするが、伝建地区はやはりどうしてもそこそこ感を免れず。駅前の食堂で食べたぐじの一夜干しは美味かった。
Sunday, May 29, 2011
波影
20日。本年度も素早く神戸の墓参を済ませて旅に出る。ただ、墓参後の寄り道に気を取られ過ぎて、墓参に重みに欠くきらいがある点は少し戒めたい。神戸から京都に戻って真新しい287系の特急まいづるに乗車し、今年は若狭へ向かう。京都から山陰線に乗るのは恐らく初めてで、梅小路の機関庫や映画村などが見えるのに興奮する。東舞鶴からは小浜線で若狭路へ。若狭湾が見え始めると、湾岸の道路には原発を指し示す行先表示が見えてきた。湾内にぽっこり浮かぶ蒼島を過ぎ、ほどなく小浜駅に到着。大河ドラマ『江』で小浜藩の京極家に嫁ぐ水川あさみと朝ドラの『ちりとてちん』のポスターに囲まれる商店街を、この日の宿である老舗料理旅館の福喜まで歩く。商店街ではオバマの痕跡に遭遇しなかったものの、宿の茶菓子はやはりオバマ饅頭であった。夕飯に鱈腹のご馳走をいただいて身動きができず、『越前竹人形』を読みながらごろごろと過ごす。
Friday, April 29, 2011
松本
16日。震災直後で中央線が動いていなかったために止む無く断念した松本探訪をしつこくやり遂げる。震災でキャンセルした浅間温泉の宿は、何だか遣り取りに手応えがなかったので、温泉を日帰りで済ませ、宿は市街の中心にとったところ、「当然、夜桜は見ますよね」という感じでホテルのフロントに押し出され、煌煌と照らし出された松本城に伺う。ということで、奇しくも春高楼の花の宴もたけなわの松本となった。翌朝、城下のホテルは登城券も廉価で手配してくれたが、満開の桜の城は入城もままならず。あずさに乗ったのは小学生の頃に友人と二人で八王子まで乗った時の「そんなところまでは特急なんかに乗りなさんな」とみどりの窓口で説教されて以来だった。
Sunday, March 06, 2011
Sunday, February 27, 2011
パール座
2月13日。泊まった部屋の臭さに耐えきれず、寒さをこらえて窓を空けたまま寝ていると、早朝、けたたましいサイレンに叩き起こされる。思わず生まれて初めてホテルの御意見用紙というものを利用して、この部屋が臭いことを謹んでお知らせする。朝6時のひっそりとした歓楽街に逃げ出すつもりで宿を出ると、まだ薄暗い川反の町には激しくタクシーが行き交い、徹夜明けを蕎麦屋で締める方々で賑わっている。ぶらぶらと秋田駅に辿り着き、再び鶏めしに挑んで見つけられずに羽越本線に乗込むと、ロングシートで鶏めしを食う乗客を発見した。窓の外では、雄物川の鉄橋から見える朝焼けが重層的な朝靄と相俟って素晴らしい。『砂の器』の羽後亀田が雪原の中に現れ、車窓に案外面白い象潟の島々が通り過ぎる。酒田駅で次の陸羽西線を待つ間に米沢牛まんをイートインした土産物屋では、ニューオーダーのリグレットが流れている。陸羽西線の車窓は真っ白で最上川もへったくれもなく、新庄に着いても凄い雪で、陸羽東線は少し遅れて入線。車内の放送では、踏切を一時停止しながら進むので、遅延が発生するかもしれないと告げている。窓際はしんしんと寒い。短い間隔でブレーキがかかると少し不安になるが、列車はほぼ定時で鳴子温泉駅に到着した。大雪の鳴子の駅前に出て、DX劇場跡など少しだけ町を見て廻る。
そのまま陸羽東線を乗り継ぎ、列車は山間を抜けて小牛田に着く。空はすっかり晴れ上がっていて、積雪もほとんど見えない。小牛田からは、がら空きの石巻線で石ノ森キャラに溢れる石巻の街へ。駅前でフランソワーズ・アルヌールを拝み、寂びた歓楽街を抜けて、成人映画館の日活パール座に参じる。日活パール座のある風景はあまりにも素晴らしいため、表に裏にと執拗にうろついて、少々営業を妨害してしまったかもしれない。劇場の裏には結構な喘ぎ声が漏れているのは、老婆心ながらもつい心配してしまった。旧北上川沿いに出て、中州に見えた石ノ森萬画館もせっかくなので寄っていく。サイボーグ戦士の姿をした萬画館員のお姉さんの目を盗みつつ、破れた障子の穴を覘くと、大人でなければ背の届かない高さの穴から見えるのが行水する女、という仕掛けが良い。旧北上川を眺めながらハカイダーのコーヒーフロートをいただき、お土産には珈琲文庫版の『龍神沼』を購入した。北上川の中之島には岡田劇場という芝居小屋系の映画館もあり、そちらも少し様子を伺っていく。最後に笹かまを買い漁って石巻を後にして、仙石線の快速で仙台へ。仙台では蕎麦で軽くしめて帰途についた。翌日、また東京は雪だった。
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