Saturday, December 24, 2011

宇部炭鉱



宇部新川から新山口行の宇部線に乗車。会社員が、巨大な設計図を開きながら大声で電話をしている。いつの間にか静かになったと思ったら、ポケット瓶のウイスキーをクイッとやり、続いてペットボトルの水を流し込んだ。宇部線を床波駅で降りて海岸沿いを歩く。海面から突き出している海底炭鉱の排気口が遠くに見える。海岸通りに面した炭鉱住宅と思われる住宅からおじいさんが出てきた。薮の奥に黒い石が積み上がっている。炭鉱の浜辺を歩くと「S60.2.16・¥141,000」とマジックで書かれたナショナル製テレビのキャビネットが転がっていた。常磐駅に辿り着いて、次の電車を待つ。ときわ公園の「蟻の城」や「Villa TORAYAN」と石炭記念館は次の機会に。新山口から山陽本線を西に厚狭まで。厚狭からは、仙崎直通の美祢線で北上する。崖や川沿いでかなりの徐行をするのは、復旧に一年あまりを要した昨年の洪水のせいだろう。美祢線は、二級河川ながら深緑色の厚狭川沿いなのもいいし、秋吉台や湯本温泉もあるのだから、定期的な観光列車があってもいいのにと思う。秋吉台の美祢駅で少し乗客が減り、重安のセメント工場を過ぎてから、少し屋根が赤くなってきた。残ったおばさん連は湯本温泉で降りていった。