Friday, November 15, 2013
山の手文庫
良い気候の続いた3日ほど外に出られなかったこともあり、雨模様の中、バスを乗り継いで郊外をうろついた。まずは昼過ぎに調布駅まで出る。久しぶりにアジアンタイペイのランチに行きたい気もしたが、一人でバイキングでもないので、同じくひし美ゆり子さん系列の台北飯店でチャーハンにする。平日昼過ぎの台北飯店はかなりの賑わいで、次々と注文の入る「ピードン」が気にかかる。調布からは渋谷行のバスに乗り、のんびり本を読みながら移動。三宿でバスを降りて駒場東大前まで歩き、日本民藝館を訪ねる。
民藝館の展示は現在「柳宗理の見てきたもの」の特別展。曲げわっぱのような北欧サミ族のバター入れや、緑釉のフランス製肉汁受皿、幾何文様のブラジルの大壺とかに目を奪われつつ、柳家の食卓で使われていたモノを見て、今更ながら、濱田庄司も結構いいなと感じる。しかし、あのでかい模様のものだけはやはり好きにはなれない。他に柳家のものでは、旧柳宗悦邸の芹沢銈介による貝文の小襖がまた素晴らしく、わかりきったこととはいえ、柳宗理はいいものを見て育っているなと思うのであった。
民藝館を出てからは、東大の先端研を抜けて池ノ上の方へ。出来ることなら久しぶりにフランス屋の弁当を買って行きたかったのだが、やはり時間的に早過ぎる。いつ開くのか定かではないフランス屋を後にして、井の頭線の踏切を渡り、そのまま真直ぐ淡島の方へ歩く。そういえば、淡島通りにもバスが通っていたなと思い出し、少し歩いてバス停を見つけたところ、ちょうど経堂駅行がやってきたので、経堂まで乗って行くことにした。
経堂といえば茶房李白。すずらん通りを進んで店に伺うと、ちょうど玄関から出てきたご店主が気まずい顔をする。もう閉店時間なのかと思い尋ねると、「5時までと思っていてて…」と仰るので、そんな時間ならしょうがないと、「また来ます」と告げて時間を見れば、やっと4時15分を過ぎたところであった。
帰りは経堂から小田急線に乗る。雨もようやくおさまった。高架から西の方を望めば、薄いエメラルドグリーンの空に、焼けた雲が浮かんでいた。