Tuesday, November 05, 2013
チヒョルト
神田を過ぎて、新橋で下車するのは久しぶりだ。新橋からガート沿いを少し有楽町の方へ進んで銀座ブラン亭を訪ねる。狭いカウンターのみの完全なバーであるが、昼だけカレーを出す店で、そのカレーがなんとも美味い。先客は一人。ママがマラドーナのワールドユースを見に行ったとか、当時は日韓戦では韓国の応援の方が多かったなどという話をされている。こちらは相変わらず閉じた人間性を見透かされたのか、会計までそっとしていただいた。会計が済んで「今日は天気がいいですね」と仰られるので、「夜は冷えるそうですよ」と応えると、「お酉さまも終わりましたしね」とくるので全く痺れてしまう。
そのまま銀座六丁目を進み、銀座グラフィックギャラリーでチヒョルト展。ペンギンブックスは勿論いいけど、ペンギンスコアなんてのもいい。ペンギンブックスの展示品にベラミがあったりするのも嬉しかった。展覧会のカタログは残念ながら、まだ束見本で11月中旬完成とのこと。
大手町から神田橋を渡り神保町。中古CDのタクトの店頭で、ふいに藤圭子の姿が目に飛び込んできたので、そういえば『面影平野』だけでも欲しいなぁとぶらっと入ってみる。店内で掛かっている素敵な曲は何という曲だろうなどと思っていたら、次の曲は吉田美奈子の『ライトゥン・アップ』だからもう堪らない。思い切って店長のオススメ30枚セットとかお願いしたくなるが、未知の名曲の膨大な鉱脈感にひとり勝手に消耗し、店を後にする。
水道橋まで北上してから折返し、九段から番町を抜けて四ッ谷を通り、信濃町まで歩く。そういえば、最後に新宿眼科画廊でトマソン展を観ようと思っていたのだが、歩き過ぎて忘れてしまった。