Monday, July 06, 2015

八幡平

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7月3日。早朝の新幹線はやてで盛岡に向かった。盛岡からは友人の運転する車に同乗し、岩手北部周辺を周遊する。まずは岩手山を横目に東北自動車道を北へ進み、松尾八幡平へ向かう。残念ながら県道沿いのドライブイン山びこは五月で廃業したようなので、そのまま車を松尾鉱山まで飛ばした。

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旧鉱山の鉱毒中和施設に向かう道を少し行くと、鉱山住宅のアパート群が見えてくる。丘の斜面に立ち並ぶアパート群の遺跡感は想像していた以上に壮観である。車を止めて周囲を歩くと、カッコーやウグイスの声が聞こえる。藪の向こうのアパート群までかき分けて行くのは厳しいので、道路沿いにポツンと一棟ある独身寮跡に入ってみる。朽ちて崩れた窓から入ってくる光が、室内に生い茂った木や草の緑を透かして何とも美しい。しばらくして同好の士が二組現れたので場所を譲り、アパート群を見下ろしながら八幡平アスピーテラインを登った。

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八幡平山頂の藤七温泉に赴き、昼食にランチバイキング。新鮮な山菜がしみじみと美味く、自分で蕎麦を湯通しするというざっくりしたシステムがまた良い。張り紙にあったマイタケとアスパラのてんぷらは無くなっていて、カボチャ、サツマイモとしんじようみたいなもののてんぷら。食後に名水珈琲をいただいて、気付くと電波は完全に圏外であった。温泉の方は広々と開けた野天で何とも気持ちが良い。ここまで硫黄の匂いが強い温泉も初めてだ。土産に温泉名入りタオルと『きき耳東北艶草紙』なる艶笑譚の冊子を贖い、温泉を後にした。