Thursday, March 28, 2013

福島



黒磯発の二両編成は白河で既に満席。郡山からの福島行も引き続き混み合っている。乗換も含めて何度も立ち寄っている郡山に比べ、これまで縁の無かった福島は、駅の外に出るのも初めてである。ささやかな狸小路のアーケードを見上げ、東口の歓楽街を歩く。浮世風呂を名乗る特殊浴場が、ボイラー点検で休業していることに妙に感心しつつ、荒廃した新町ビルのあやうい美しさに思わず溜め息をつく。腐りかけのものが美味いというのと廃墟趣味に共通するものがあるのかは一瞬考えてやめた。

洋食屋のキッチンカロリーが臨時休業だったので、メシを食った後だと無理かなと思っていたオジマパンのホットケーキをいただくことにする。パンの方はきれいに完売である。大盛で鳴らすきくや食堂は厳しいにしても、まだ少し腹に余裕があるので、県庁のもみじ食堂はどうかと様子を伺ってみるが、こちらも営業していない。止むなく腹六分目で夜に備えることにした。県庁前の西沢書店にて、落語フェアで積まれていた正岡容『寄席囃子』を購い、駅前の中合百貨店内の岩瀬書店では、なんとなく佐藤泰志の『海炭市叙景』を購入して福島を後にする。創業100周年を越えている岩瀬書店のブックカバーは創業70周年記念時のものを復刻した素敵なブックカバーであった。