Friday, May 24, 2013

国際繊維



何気なく見送った下り列車のくまもん号の車内に、一瞬あの着ぐるみのシルエットを見る。日奈久からは熊本駅まで昨日のルートを折り返す。土曜なのでSL人吉とすれ違うだろうと思って少し注意して見ていたものの、ほぼなんだかわからない瞬間の出来事であった。

熊本駅前から市電に乗って河原町の繊維問屋街を訪ね、熊本に足を運ぶきっかけであった古びれたマーケットの佇まいを堪能する。河原町の電停からは再び市電に乗り、熊本城の本丸に隣する中心街の通町筋まで。この週末は学会で混雑が予想されるという話を事前に聞いていたものの、何のことやら実感が沸いていなかったのだが、目当てにしていた馬肉料理屋の菅乃屋が、クギを刺されていた通り満席。町中至る所に貼られたチラシが歓迎をあらわしているのは日本糖尿病学会の年次学術集会で、地方コンベンションにこれほどの経済効果があるのかと吃驚する。そういうことならと、夕方にでも行こうかと思っていたうどんのみのやでごぼ天うどんをいただく。うどんで軽く汗を流した後は、冷たい飲み物をいただきにそのまま純喫茶シグナルへ。60年代のメニューを復刻したというミント入りのジュレップアイスコーヒーをいただく。上品なマダムがセットするストローがグラスの上に横たわる姿がまた素晴らしい。



カモン・フィール・ザ・ノイズが流れる下通町のアーケードから、クラブ通りや酒場通りを抜けて銀杏通りに赴き、谷ナオミ様のスナック大谷を拝す。スナック大谷もこれでもかとばかりに糖尿病学会歓迎のチラシを掲げていた。