Thursday, July 31, 2014
ビジョン幻
大垣からは、せっかくなので旬の多治見を通るルートで名古屋まで戻ることにする。まずは岐阜まで引き返し、太多線直通の高山線に乗車。道中、キハ11の窓際がとにかく暑い。高山線が各務原を過ぎると南に犬山城が見え、鵜沼あたりからは、長良川ごしに犬山遊園の観覧車が見える。沿線、長良川の流れと寂れたドライブインの並ぶ道が良い。美濃太田から太多線に入り、今渡発電所の巨大な水門を過ぎる。田圃に佇む白鷺のピカピカ光る羽が火傷しそうに眩しかった。
太多線はほどなく多治見に到着し、続いて中央線に乗換。乗換のホームに数分居ただけでも多治見の暑さは凶悪だ。多治見からは細かく、中央線、愛知環状鉄道、名鉄瀬戸線と乗継いで尾張瀬戸まで。乗換えただけの多治見に比べても瀬戸の街中の気温がマシな気がするところに、多治見の偉大さを感じざるをえない。
尾張瀬戸駅を少し進んで銀座通り商店街アーケードに入り、宮前地下街(地上)を訪ねる。大人気のうなぎ店「田代」の予約を入れ、1時間半の時間つぶしに出かける。カスタードショップウオコーはドアに近づくと暗かった店内のあかりが俄に灯り、すかさず店内へ誘われるシステム。スナッキーな真紅のビロードソファーでいただくカスタードプリンがなかなか美味い。末広町商店街アーケードを歩いていると、中央劇場、ロマン中央という看板の残る廃映画館があった。頃合もいいところで、田代に戻り、上うな丼を嫌というほど堪能する。ガンガン捌きまくる主人が見渡せる渋い店構えも味わい深く、ブリブリした東海のうなぎもまた良い。
瀬戸からは名鉄瀬戸線で栄に戻り、そのまま地下鉄で名駅へ。あまりに腹一杯になってしまったので、寄ろうと思っていた喫茶ボンボンと勝利亭は諦め、動くことすら億劫なので、駅すぐのコメダで小憩。とはいえ、吉芋の花火と、コンパルのエビフライサンドだけは買って帰る。帰りの列車はこだま。うとうとして目を覚ますと、静岡駅の手前だから、安倍川あたりだろう、大きな花火が打ち上がるのが見えた。