釧路市街のタリーズにて朝食をとりつつ、昼に行こうと思っていた渋いラーメン屋の三栄軒の営業時間を再確認していると、先頃、郊外に移転していることがわかって消沈する。結局、昼の時間は気にせず、昨日と同じ快速ノサップで根室方面の厚岸まで行くことにする。繫ぎ用に駅で買った糠さんまのおにぎりが凄まじく美味い。風は強いが、昨日と打って変わって空は晴れわたっている。金色に光る枯野は美しいものの、森は暗くて濡れている昨日の方が味わいがあったかもしれない。
牡蠣弁当で有名な厚岸駅もまた、この夏をもってキオスクが閉店したとの張り紙が寂しく残っている。港まで出てみたものの、吹き飛ばされそうなほど本格的に風が強くなってきて、とても岸壁までは近寄れない。潮は厚岸湖の方に向かって凄い勢いで流れている。厚岸大橋までは思ったより遠そうだったので、適当に歩いたところで、純喫茶アポロにて小憩。店内には駅伝中継と有線の音が絡み合っている。音楽はアハの「テイク・オン・ミー」に続いて「ドント・アンサー・ミー」。その次は「ドント・ユー・ウォント・ミー」あたりかと思ったが、ヴァン・ヘイレンの「パナマ」だった。厚岸からは次の根室本線の上りで再び釧路へ。厚岸湖の先の湿原を再び見れなかったのは残念だが、曇った緑色の厚岸湾も美しい。空がまた何ともいい色で、地表に近い空の水色が絶妙に美しい。