惜しまれつつ閉店した下北沢の定食屋三福林の味を引き継いだ店があると聞きつけて、早速、新宿に立ち寄った。店内に飾られたトルシエのサイン色紙を見て、シモキタの店にミニコリンシアンが並んでいた記憶が蘇る。メニューには自分の大定番であった肉なす炒めがある。失われてしまったと思っていたあの茄子の食感が、全くもって正当な後継である。相変わらず、ラジオから流れるのはナイター中継で、折しも巨人がセリーグの優勝を決めようとしていた。男だけの世界であった三福林が『傷だらけの天使』のようなホモセクシュアルな空気さえあったというのは言い過ぎかもしれないが、お運びのおばちゃんが入ったことであの結晶度は失われてしまった気はする。でも歌舞伎町の方々にも愛されているようで嬉しかった。ただし、明太子オムレツに添えられたサラダにワカメが無かったのは少し残念である。あとは牛肉ポテト炒めがあったらなぁ。まあとにかく「和食とよま」には、また行きます。