Wednesday, April 09, 2014

宮崎

R0029210

志布志駅からは日南線で海沿いを北上する。空は晴れ渡っているが、風が強く波は高い。沿線には南国風のまだらな瓦の家が続いている。南国の素朴な石垣やブロック塀が雨風にさらされて寂れた風情はなんとも良い。志布志を出た列車は油津駅止まりなので、乗継の列車を待つ間、少しだけ夕暮れの駅前を歩く。商店街には夕食の買い出しに出ている人の姿は見えず、アーケードの下ではただツバメの声が反響している。夜ともなれば、思いのほか小さくないスナック街へ、海の男たちは繰出してくるのだろうか。小半時ほど歩き、再び乗込んだ日南線で終点の宮崎まで進む。乗車している女子高生が、一瞬名前を思い出せないダウンタウンの説明をするのに、「あのケツバットの…」と言っていて、ちょっぴり衝撃を受ける。

19時過ぎに宮崎駅に到着し、繁華街の橘通へ向かう。素敵な絵看板が目を引く文化ストリートという暗闇に包まれた横丁に入ってみると、いきなり頭上でガサゴソとネズミの慌てて走り去る音がした。夕食はおぐら本店でタルタルのチキン南蛮。食後は歓楽街のニシタチをふらふらと素見す。いくらか腹ごなしをして喫茶店のウルワシ本店を訪ねようと思っていたが、なかなかチキン南蛮がこなれないのであきらめて投宿。そういえば、宮崎は教育をあわせて地上波が4チャンネルなのであった。