Wednesday, November 26, 2014

しむじょう

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11月21日。連休前の沖縄便は全くの満席で、隣のお嬢さんがパラパラとめくっている『情報通信産業立地ガイド』のパンフがふと目について気にかかる。モノレールのフリー切符を買って空港駅のホームに出ると、日米野球のラッピングが施された車輌が止まっている。那覇では、昨日、セルラースタジアムで日米野球が行われたらしい。混雑した列車が空港駅を出て那覇基地の間を抜けていく。国際通り口の牧志でようやく車内が落ち着き、末吉宮の丘を臨む市民病院前駅で下車。甚く高所に設けられた駅のホームから眺める緑の丘は濃厚な南国であった。

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各戸に鎮座するシーサーを眺めつつ、住宅街を丘の方へ歩く。霜月も下旬ながら、庭先に咲く花は鮮やかで、立派なドラゴンフルーツの実なども見える。丘の麓で森にさしかかると「ハブに注意」の札に迎えられる。昼食にと向かったしむじょうは築百五十年余の石垣に囲まれた古民家。午後も二時を過ぎてジューシーが完売し、セットメニューは終了しているので、三枚肉そばをいただく。紅く無い生姜がワイルドで美味い。畳敷きの古民家は開放的でまったく気持ちが良い。置いてあった琉球新報を畳の上で広げてみると、「金口木舌」という天声人語的なコーナーに、長寿ラジオ番組「民謡で今日拝なびら」の上原直彦氏の言葉が引かれていた。