予讃線の終点宇和島に着き、駅前にとった宿で自転車を借りる。駅の売店で「四国キヨスク天然水」というペットボトルの水を買ったが、あまり好きじゃない。自転車を漕ぎだすと、駅からほどなくして大竹伸朗のアトリエを過ぎる。アトリエ前を流れるこじんまりした辰野川は無機質に護岸されてるくせにカワセミなんかがいて驚く。しばらく川沿いを遡って行くと清家新一の宇宙研究所があり、なおざりにされたガラスケースには砥部焼のメビウスの輪や「超相対性理論」が飾られている。宇和島を一望しようと城山を登りかけたところ、自転車を降りた途端にコワイぐらい汗が噴き出してきたので自重。コンビニで買った冷凍のペットボトルをタオルで首裏に巻き付け、宇和島港でしばし佇んで少し持ち直す。ここだけは外せないと思っていた多賀神社の世界一の性資料館こと凸凹神堂を訪れて、大いなる感動に打震える。これはパンフ1万円でも買って帰りたい。最後に駅の北側の転車台を少しだけ眺め、自転車での周遊を終えて宇和島駅に帰還。『てんやわんや』の岩松に向うバスに激しく引かれながら、晩飯にいただいた宇和島風の鯛めしも美味い。宿に落ち着いて凸凹神堂で買った凸凹よろこびおみくじを開く。「よろこびの舟を操り竿立ててさし引きてこそ夜々は甘美しき~小吉」とのこと。