羽幌を出たバスは、正午過ぎに留萌駅前へ到着。駅前から飲屋街の有楽トンネルを抜けて、留萌十字街のバス停まで歩く。流石というべきか、留萌の町中のシャッターにはあちらこちらに萌えキャラが描かれている。留萌でも、もう少しゆっくりしたかったのだが、バスでそのまま増毛町に向かう。バスが海沿いに出ると、『平成ニシンの群来』を伝える看板が見える。心なしか何ともニシンが襲来しそうな沖だ。
留萌からは30分ほどバスに揺られて増毛駅前へ到着。軽く駅蕎麦で昼を済まそうと思っていたのだが、今年の営業予定は不明との張り紙が張られている。駅前には1981年の映画『駅 STATION』で殺人犯の兄を待つ烏丸せつこが働いていた風待食堂が残されている。倍賞千恵子の居酒屋「桐子」があったあたりの路地などをそぞろ歩き、最北の酒蔵だという国稀酒造の古い酒蔵を見学する。しきりに試飲も行っているが、つくづく飲めないのが口惜しい。酒造内にも映画『駅』のコーナーが設けられ、しばしパンフレットなどを眺める。酒蔵の前には国稀の酒粕を使った酒蔵ラーメンの店があったので、昼食に美味い味噌ラーメンをいただいた。腹ごなしに道内で最大最古だという木造校舎の残る増毛小学校跡を見学し、灯台から港を見下ろして増毛駅に戻る。どこかのレビューに載っていたのだが、駅の売店でタコザンギを売っている方は確かに美人さんだった。