Saturday, September 27, 2014

嘉農

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9月23日。台湾東岸をかすめて北上した台風16号は、台湾を北の海上に抜けて上海の方へ進んでいる。おかげで羽田から南西に向かう経路は確保され、台北行のエバー航空も定時に出発した。機内映画に『KANO』の名前を見つけたので、離陸してすぐに再生。しかし、よくよく見てみると、飛行予定時間の2時間55分に対して、上映時間が3時間5分の大長編である。やむなく早送りしながら、無理矢理エンドロールまで辿り着いた時には、飛行機はもう着陸態勢に入っていた。 

松山機場から地下鉄を乗り継いで、善導寺の宿に荷物を降ろし、忠孝復興に戻って、まずは鼎泰豐の小籠包で腹ごしらえ。外は雨が激しいため、忠孝復興からは地下街を東に歩いて忠孝敦化駅まで進む。地下街が途切れたところで、地上の様子を見に出る。案外雨が小やみになっているので、地上を更に東へ騒豆花まで歩き、芒果西瓜豆花をいただく。個人的に豆花はそれほど好きなものでもないが、スイカはとにかく美味い。

臺北大巨蛋なる巨大なドームを建設中の松山文創園区を横目にそのまま東へ歩いて、雑貨を扱う書店の漢聲巷を訪ねる。こちらの目的は鄭惠中老師の服。ずらりと並んだ美しい染め色の服を眺めるのはなかなかの眼福である。本来は市外の惠中布衣文創工作室にも伺いたかったのだが、漢聲巷も相当の品揃えで、Tシャツを2枚ほど見繕う。合わせて、素敵なアウトサイダーアート的なイラストとエスニック模様のノートを3冊ほど購入した。

漢聲巷の前の市民大道を渡って松山文創園区に入り、「偏執上癮症」というイカした雰囲気のキャンペーンを展開中の誠品生活松菸店をうろつく。まずは地階に回ると、世界一の称号を獲得したパン職人の吳寶春麥方店がある。案外空いていたので入ってみると、試食で配られていたパンがなんとも美味く、思わず選ぶトングの手がとまらなくなる。2階に上がって雑貨を見つつ、3階の誠品書店で透明雑誌、盪在空中、阿飛西雅のCDを購う。ここは誠品の中でも書店としては小規模になると思うので、滞在中に他の書店も見られることに期待しつつ棚を流し見る。一通り見て、山山來茶という喫茶処で小憩。冷たい烏龍茶がうまい。