Monday, September 29, 2014

郊遊

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9月25日。台北3日目。少しゆっくり起きて、宿に近い朝餐店の阜杭豆漿に並ぶ。台湾の朝食の定番だという鹹豆漿(塩味の豆乳スープ)は美味い。薄餅油條は揚げパンをパンで挟むという意味がわからない食いものだが、これを鹹豆漿に突っ込んで食うと確かに美味い。でも揚げパンは一口でいいな…ということで朝から腹一杯になり過ぎたので、腹ごなしに西門方面へ歩く。

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台北駅の南を過ぎ、少し腹もこなれてきたところで、何の気なしに飲んだ「50嵐」という何でも無さそうなチェーンらしき店の普通のタピオカミルクティーが美味いのでびっくりした。重慶南路に差し掛かったところで銀行に立寄。華南銀行の女子行員の制服は濃い紫。台北滞在中は紫の服を着ている人の姿がひじょうに目立った。重慶南路あたりは書店街で、電光掲示板に「史記・漢書・後漢書・三國志」とあり、あまりの本場ぶりに感嘆する。城中市場のマーケットを抜けて西門町手前の中山堂に到着。時刻は午前十時。まだ蔡明亮咖啡走廊の開店までは1時間ほどあるので、諦めて西門の方へ向かう。台北に来る前に見ようと思っていた蔡明亮の最終作『郊遊』を見逃した罰であろう。

中華路を渡り、開店直後でまだ客が疎らな阿宗麺線にて大腸麺線の小。注文時、苦手にしているパクチーを入れるか尋ねられる。先週、初めて通しで見たTV版『孤独のグルメ』で、美味そうに「パクチー大好き」とベトナム料理を頬張る五郎が「食べられなかった時のことが信じられない」なんてことを呟いていたことがふいに頭をよぎり、思い切ってパクチーを入れてみることにする。旅の開放感ゆえなのかもしれないが、これは案外食える。そして麺線は意外に鰹の出汁がいい。