龍山寺駅からは地下鉄を乗り継いで淡水線の中山駅。アメリカ大使邸を改装したという侯考賢プロデュースの映画館施設「台北之家」を訪ねる。まだ休憩には早いので、喫茶室の珈琲時光は様子見して、雑貨店の光點生活をのぞく。誠品でスルーした光引擎のCDはここでも平積みなので、『沿途風景』を買おうかと思いなおす。南京西路の雑貨店を素見しながら歩いていて、気になった路地に入っていくと、奥は素敵な町工場街である。工場に挟まれて並んだ理髪店の店頭で黒い布巾が並べ干されている。
町工場の並んだ赤峰街を抜けたところで、大通りの民生西路に出て、甘味処の雙連圓仔湯で小憩。名物の燒麻糬(きなこ餅)も良いが、「紅豆・花生・芋塊・湯圓」(温かく汁物の甘味)に思わず唸る。このような落花生と小豆のさっぱりしたぜんざいみたいなものが、どうして日本に無いのか全く理解に苦しむ。