刺青屋の並ぶ西門町紋身街を抜けて、淡水河の方へ映画街を進み、奥まった西門町のグラフィティー群を拝す。西門町を一通り巡回したところで、蜂大咖啡にて小憩。蜂大咖啡は1956年創業の老舗だが、案外スッキリした店構えなので、純喫茶感は老樹咖啡などの方が上であろう。暑い中を歩いてきたのでついアイスコーヒーにしてしまうものの、やはり阿里山の台湾咖啡を飲みたかった。紅楼への抜け道に面した焙煎機の前に座り込み、焙煎をぼうっと見守る男性陣のグダグダ感に心和む。
西門紅楼へ裏から回って『史上最強の台北カオスガイド』で見たゲイショップ「壞男愛世界」の健在ぶりを確認し、紅樓を出て直ぐの三角埔仙草で再び小憩。三角埔仙草は仙草ゼリーの老舗ということで、あんまり漢方臭いものはどうなのかなと思っていたのだが、仙草ゼリーの他、豆、麦、タロ芋白玉、タピオカなどが入った綜合仙草冰(ミックスかき氷)の美味さに、また一つ目から鱗が落ちた。正午を過ぎ、店内に吊るされたモニターを見上げて、iPhone6予約の行列を報じるニュースを眺める。
西門から貴陽街、直興市場を通って華西街アーケードへと、繁體字に溢れる美しい街並を歩く。スッポン屋だとか毒蛇研究所などが並ぶ、妖しいと言われた華西街のディープさは昼ということもあってかそれなりである。龍山寺を過ぎ、胡椒餅をつまみながら一服。