Saturday, October 26, 2013

四万十川



予土線の列車は2両編成ながら、後部車輌は利用者のいない自転車専用。普通客の車輌は海洋堂ホビートレインという車輌で、微妙なフィギュア陳列棚が添え付けられている。窪川を出るとすぐに列車は四万十川に添って進む。台風に襲われて濁った清流四万十川であったが、濁ってもまたミドリではある。沈下している沈下橋もまたちょっとした見物ではあった。途中、トロッコ列車と交換するところで、折返し乗込んできた車内販売は、この夏に最高気温の記録を叩きだした江川崎で降りてゆき、変わりに自転車車輌にが4人ほどの利用客が現れる。小腹が減ったので高知のリンデルで買ったクリームチーズパンのナポリをむさぼると、これが妙に美味い。

15時半に予土線は終点宇和島に到着し、懐かしい宇和島駅前をほんの少しぶらりとする。丸亀の宇和島駅から流れ流れ、正真正銘の宇和島駅でもゆっくりしていきたかったのだが、帰りの飛行機の時間もあるので、すぐに特急に乗込まなくてはならない。宇和島から松山へは特急の宇和海で1時間半ほど。ここに来る途中の列車では、もう柿がずいぶん実ってるなと思いながら移動していたが、伊予では流石に斜面の遥か上までミカンが生っている。

不安であった台風をやり過ごし、なんとか列車は松山まで辿り着いた。もう何かするのも面倒なので、早めに空港に行ってチェックインし、ロビーでゆっくりと出発を待つ。今回、松山は見れなかったけど、これはこれで良かったのかもなと思いながら、ざわつくロビーに響くアナウンスを聞いてみると、なんだかセスナが滑走路上で動けなくなり、この後の見込みが全くつかないとのこと。復旧の淡い期待を余所に、結局その後の便は全便欠航となり、明日の便に振替るため行列に並ぶ。振替は高松でも良いとのことなので、全く宿に空きが見当たらない松山を離れ、高松に向うことにする。松山駅に向うタクシーの運転手さんによれば、明日は相撲もあるので混んでいるんだとのことであった。