10月26日。本来、前日に乗る予定にしていたルートの復旧に望みをかけて、5時過ぎに起床。果たしてJR四国は全線滞り無く動いている。早速、高松駅に馳せ参じ、6時の特急で高知に向う。特急のしまんと1号は秘境駅の坪尻駅を瞬間で通過していく。土讃線が徳島に至ると、列車は吉野川の激流に沿って進んだ。
高松から2時間あまりで列車は高知駅に到着。次の特急が出発するまでの間だけ高知を歩くことにして、市電をはりまや橋まで乗車する。往年のオスロ市電やリスボン市電の車輌も活躍する土佐電だが、乗車した年代物の車輌を調べてみると元名鉄の590形だそうだ。電停を降りてから、帯屋町の飲屋街を軽く流し、暫時高知城を見上げて駅の方に引き返す。すっかり青空の広がった南国高知もキンモクセイの真盛りだ。高知名物だという帽子パン発祥の店でパンを購い、台風に備えて休業したあたご劇場を過ぎる。11月には成瀬巳喜男の4本立てが500円で上映されるようでなんとも羨ましい。
高知駅に戻って、物産店で久保田の苺アイスフロートを購入。ついでにエチオピア饅頭を探してみたが見つからない。急ぎ足で高知を1時間半ばかり歩いた後は、中村行の特急南風1号を土佐久礼まで。高知駅の発車メロディーはアンパンマンである。車内でアイスをいただいてから、エチオピア饅頭って空港とか駅でも買えたよなと思って調べてみると、残念ながら今年の5月31日をもって閉店していた。伊野を過ぎて仁淀川を見ると、大変な水位だ。切符拝見の車掌さんに「朝(しまんと1号に)乗ってましたよね」と声をかけられた。