26日の朝に高松を出たのは6時だから、いしづち36号が高松に到着した24時までには、18時間をかけて列車移動したとも言える。なんだかすっかり疲れてしまい、いささか緊張し過ぎたこともあったのか、胃がむかついて少し寒気もする。列車の中からとった宿に真直ぐ投宿すると、荷も解かずにベッドにつくが、ほどなくして、腹をひどく壊し目を覚ましてしまうという有様であった。
明けて27日。朝早い便などにするんでは無かったと思いつつ、重い体を起こす。うどんさえ食べる気にもなれず、流動食とオレンジジュースで辛うじて動き、空港に向う。天候はこの上なく清々しく、高松港には船を待つ人が並んでいる。さぞかし瀬戸内ではアート日和なことだろう。羽田行の便は問題なく離陸して、雲上では機影にきれいに暈がかかっているのが見えた。高松からの飛行機は予定より早く羽田に到着した。